これまでの人生において、所有したり試乗したりした国産車の中からベスト3を業界人に選んでいただく本企画。岡崎五朗さんのベスト国産車は、初めての愛車だったホンダのバラードスポーツCR-Xだ。80年代らしい2+2のコンパクトクーペは、抜群の機動性で岡崎青年を魅了したのだった。



TEXT●岡崎五朗(OKAZAKI Goro)

第3位:トヨタ・ランドクルーザー(2007年-/200系)

トヨタ・ランドクルーザー

このところ急速に感性領域の実力を高めてきているトヨタだが、こいつがデビューした2007年当時の実力はお寒いものだった。ところがランクル200だけは違っていた。



オフロードに行けばなおさらなのだが、たとえ街乗りでもそこここから本物感がリアルに伝わってきた。アクセルの躾、段差を踏んだときの振る舞い、固い殻にガッチリ守られているかのような安心感...。世界の頂点を本気で目指しているクルマはやはり醸しだすものが違うなと感動したことをいまでもはっきりと覚えている。

第2位:ユーノス・ロードスター(1989年-/NA型)

ユーノス・ロードスター(現マツダ・ロードスター)

世の中から途絶えていたライトウェイトスポーツなるジャンルを見事に復活させ多くのフォロワーを生みだした名車。ユーザーレベルでもメーカーレベルでも、世界に与えた影響は計り知れないほど大きい。



あれから30年余。アウディTTやメルセデス・ベンツSLCの生産中止など、ライトウェイトスポーツが再び存亡の危機に瀕しているなか、ロードスターがいまだ健在であり続けているのは、脱スペック主義、軽量&低重心&低ヨー慣性モーメントの追求といった初代の志を現行モデルが維持し続けているからに他ならない。

第1位:ホンダ・バラードスポーツCR-X(1987年-/AE・AF・AS型)

ホンダ・バラードスポーツCR-X

初代プリウスにしようかと思ったが、一台ぐらいはモータージャーナリストという立場から自由になって選ぼうと。で、初めての愛車である初代CR-Xをチョイスした。



上記2台と違って初代CR-Xは決して意義深いクルマじゃない。コンセプトはシビックのホイールベースを切り詰めた2+2の軽量スポーツクーペというド直球。それ以上でもそれ以下でもない。けれどそれが逆に清々しかった。わずか800㎏のボディと2200㎜という超ショートホイールベース、安定性より機動性を重視したサスペンションセッティングの組み合わせは危なっかしいけど最高に楽しかった。もしかしたらユーノス・ロードスターより楽しかったかも。



僕はクルマを評価するとき前輪駆動か後輪駆動かをあまり重視しないが、そんな評論スタイルはこのクルマの影響かもしれない。

【近況報告】

先日ホンダ・クロスカブ110を購入。自身初のカブ、初のクラッチレバーレスのバイクだが、乗って目から鱗が落ちた。累計生産台数1億台の金字塔は信頼耐久性だけによるものじゃない。そこには間違いなくファン・トゥ・ライドが入っている。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 【毎日更新・人生最高の3台(岡崎五朗編)】第3位:ユーノス・ロードスター/第2位:トヨタ・ランドクルーザー/第1位:ホンダ・バラードスポーツCR-X