ピアッジオグループジャパン株式会社は、217HPを発生するV4 エンジンや、カーボン製ウイングレットを装着したアプリリアのフラッグシップスーパースポーツに、高度に洗練された最新のセミアクティブサスペンションを新たに搭載した『RSV4 1100 Factory』を全国のアプリリア正規販売店にて、3月20日(金)より受注を開始し、4月上旬より順次出荷を開始する。

アプリリアRSV4 1100Factory……2,970,000円(消費税10%含む)

 この新しいアプリリアRSV4 Factoryは、マットブラックベースにトリコロールグラフィックを配した新しいカラースキームで、アプリリアのMotoGP マシン“RS-GP”を彷彿とさせるデザインを採用。またÖhlins社と共同開発したセミアクティブサスペンションを搭載した専用電子装置によって、サーキット走行ではさらなるパフォーマンスを、公道走行では快適さと扱いやすさをプラスした。



 今回のRSV4プロジェクトは常に明確な目標を追求してきた。妥協のない最高、最速のスーパーバイクとなるために、パフォーマンスと効率性の面でアプリリアレーシングのバイクに最も近い存在となった。アルミ、チタン、カーボンといった価値ある素材を使用した、カテゴリートップに位置するプレミアムモデルとなる。

 このRSV4の大きな特長が、さらなる進化を遂げたフレームとサスペンション、電子制御パッケージを組み合わせによる至高のパフォーマンスである。また、アプリリアレーシングによるRS-GPプロトタイプでの開発から派生した、量産スーパーバイク初となるフェアリングの空力ウイングレットの導入も特徴。これがもたらすダウンフォース効果は、300Km/hにおいては約8Kg相当の荷重を生み出すことで、コーナー立ち上がりではウイリー傾向を抑え、同時にハードブレーキングでの安定性向上に貢献する。

受注開始日・価格

受注開始日 : 2020年3月20日(金)

出荷時期 : 2020年4月上頃より順次

メーカー希望小売価格 : ¥2,970,000(消費税10%込)

ボディーカラー : レーサー



 アプリリアRSV4には、短期間の間に7度の世界SBK選手権を含む54もの世界タイトルを獲得し、成功を収めてきた、同社のレース部門の貴重な経験と技術が惜しみなく盛り込まれた1台だ。



 このRSV4は、量産スポーツバイクではかつて無かった65°V4エンジンを軸に考案。GP250クラスにおいて143のグランプリレースを制し18のタイトルを勝ち取った名跡を受け継ぐフレーム技術を採用し、エンジンとバイクの運動性能を制御する最先端の電子システムによって強化されている。

シャシーの特長

 Öhlinsの技術者と密接なコンタクトの元、RSV4のセミアクティブサスペンションの開発には、2年の歳月を費やした。先行して開発が進められていたTuono V4 1100 Factoryのセミアクティブサスペンションで蓄積したノウハウを応用し、遂にRSV4の最上位モデルであるRSV4 1100 Factoryでも導入することになった。



 Öhlins製Smart EC 2.0サスペンションを制御するコントロールユニットは、車両のあらゆる電子システムへアクセス可能だ。つまり、全てのライディングフェーズを認識し、フォーク、ショックアブソーバー、ステアリングダンパー油圧の設定を行うことが可能となる。その結果、サーキット走行時の全てのライディングフェーズを通して、サスペンションがライダーをしっかりサポートし、既に高いレベルに到達していた全てのRSV4モデルの前輪のフィーリングも更に向上した。また、アスファルトの凹凸を認識する機能も高まり、公道走行での扱いやすさと乗り心地の良さに大いに貢献している。



 Smart EC 2.0セミアクティブサスペンション特有の技術は、ユニットに2つの動作モードを持つフォークとショックアブソーバーの基本設定を簡単にカスタマイズできる点にあり、ハンドルバーのボタン操作でセミアクティブモードとマニュアルモードが選択できる。セミアクティブモードでは、3種類のマップが異なる設定でサスペンションを調整し、セミアクティブの介入度(A1、A2、A3)を選択する。1つめはスリックタイヤで使用するためのモードで、特に路面が非常に滑らかなサーキット走行に適している。2つめはサーキット走行向けのモード。3つ目は公道専用のモードで、緻密な油圧調整によって路面の状況に応じて振動を吸収するする。

 一方、マニュアルモードでは、3種類のマップ(M1、M2、M3)がセミアクティブの介入無しで、つまり機械式サスペンションシステムの動作と同じ方法で、あらかじめ設定された多彩な設定を提供する。

 Öhlins製ステアリングダンパーもSmart EC 2.0システムによって電子制御されており、フォークとショックアブソーバーの設定に応じてセッティングを最適化するようカスタマイズすることが可能。 4.3インチカラーTFTダッシュボードに表示されるOBTi(オブジェクティブ ベースド チューニング インターフェース)が、サスペンションセッティングを表示し、ハンドルバースイッチによって直感的な設定の変更を実現する。例えば、NIXフォークのディセントコントロールが必要な場合はブレーキング時にアシスト介入し、スロットル全開時にTTXショックアブソーバーのアシストが必要な場合は加速時にアシスト介入する。また、ショックアブソーバーとフォークスのプリングプリロード調整を手動で行うことができる。



搭載エンジン

 RSV4 1100 Factoryのエンジン排気量は、ボアが78mmから81mmとなった新しいピストンによって拡大されているが、52.3mmのストロークと、13.6:1の圧縮比は、1000 V4エンジンから変更はない。ウェットサンプ潤滑を改善するために、流量を増やした新しいオイルポンプを装備した。ダブルオイルジェットの採用によりピストン温度の低下を実現した。また吸気バルブタイミングを最適化と、プライマリードライブの5速と6速のギア比をロング化も行われた他、インジェクションシステムは、スロットルバルブサポートの形状を変更した。



 Magneti Marelli製7SM ECUは、リミッターを13,600rpmに設定した新しい専用マップにより、最高出力は217HP/13,200rpmに向上。最大トルクもこれらの変更の恩恵を受け、1000ccエンジンに対して全域で10%以上のトルクアップを実現し、最大トルク値は122Nm/11,000rpmに達した。これによってサーキット走行時は低速域からでも効率的に加速することができ、ストリートでの走りも刺激的なものにする。また、エグゾーストシステムは、マニホールドのレイアウトの見直しだけでなく、Akrapovic製チタンサイレンサーを標準装備し軽量化も図られている。

APRC=アプリリア パフォーマンス ライド コントロール

 アプリリアRSV4 1100 Factoryが装備するAPRC(アプリリア パフォーマンス ライド コントロール)は、ワールドスーパーバイクで培ってきた技術が投入されたダイナミックコントロールシステムで、システムの作動を管理する慣性プラットフォームの独自のプロセスによって、バイクの動的状態の検出を最適化している。その結果、さらに効果的な電子制御を可能にした。

 第四世代のアプリリアAPRCは、完全なフルライド-バイ-ワイヤ スロットル コントロールによって電子制御スロットルバルブを管理するための他のコンポーネントを必要としない。これは重量の点で明らかなメリットとなる(従来のシステムと比較して590gの軽量化を達成)。



アプリリアRSV4 1100 Factoryに標準装備されたAPRCシステムには以下の機能が含まれる:

ATC:アプリリア トラクション コントロール (ハンドルスイッチ部のジョイスティックによって、スロットルを戻すことなく8段階の設定に即座に調整可能)

AWC:アプリリア ウイリー コントロール(3段階のレベルに調整可能なウイリーコントロールシステムは、左スイッチボックスによって、ATCと同様スロットルを閉じることなく即座に調整できるようになった)

ALC:アプリリア ローンチ コントロール (サーキットでの使用に限定され、3段階の設定が可能。さらに高効率な動作プロセスを採用)

AQS:アプリリア クイック シフト (スロットルを閉じることなくクラッチも使わずにギアシフトが可能な電子制御システムで、クラッチレスのシフトダウンを可能にするダウンシフト機能も備えている。アクセルを開けた状態でのシフトダウン機能は他に類を見ない)

APL:アプリリア ピット リミッター (サーキットでのピットレーンで許可されている最高速度を選択して制限したり、公道上の制限速度に容易に合わせられるようにするシステム)

ACC:アプリリア クルーズ コントロール (電子的管理によりクルーズコントロールの導入が可能になった。スロットルに触れることなく設定速度を維持できるため、長距離ツーリングに便利)

 またRSV4 FactoryのBoschと共同開発された、高度なマルチマップコーナリングABSも特筆点。軽量コンパクトなボディユニットに精緻な機能を組み込んだ9.1MPシステムは、左右の加速度、フロントブレーキレバーにかかる圧力、ロール/ピッチ/ヨー角度、減速と安定性を絶妙にバランスさせるブレーキ動作の変化など、様々なパラメーターを常にモニターする専用アルゴリズムにより、ブレーキングとコーナーでのABS介入を最適化した。



 ABSシステムは、突発的なブレーキングによるリアホイールのリフトを抑えるアプリリアRLM(リア リフトアップ ミティゲーション)システムとともに機能する。アプリリア専用のマップに従ってセッティングされたコーナリングABSは、感度を3段階に調整可能だ。3種類のコーナリングABSマップは、3つのエンジンマップ(スポーツ、トラック、レース)のいずれとでも組み合わせることができ、経験や技術レベルの異なるライダーが、それぞれの走行スタイルに最適な組み合わせを選択することができる。

主要諸元

エンジン:4ストローク 水冷65°V型4気筒DOHC 4バルブ

総排気量:1,077cc

ボア×ストローク:81mm×52.3mm

圧縮比:13.6:1

最高出力:217HP(159.6 kW)/13,200rpm

最大トルク:122Nm/11,000rpm

燃料供給方式:電子制御燃料噴射システム、マレリ製48mmスロットルボディ、ライド・バイ・ワイヤ エンジンマネージメントシステム

点火方式:電子制御イグニッションシステム

潤滑方式:ウェットサンプ

始動方式:セルフ式

トランスミッション:6速カセットタイプ アプリリア・クイック・シフト(AQS)付フルクロスレシオ

変速比 :

 1速…2.600

 2速…2.063

 3速…1.700

 4速…1.476

 5速…1.307

 6速…1.222

一次減速比:1.659

最終減速比:41/16(2.562)

クラッチ:機械式スリッパ―システム付湿式多板クラッチ

フレーム:アルミツインスーパーフレーム、Öhlins製SmartEC2.0電子制御ステアリングダンパー

サスペンション(F):Öhlins製SmartEC2電子制御NIXテレスコピック倒立フォークΦ43mm

ホイールトラベル:125mm

サスペンション(R):Öhlins製SmartEC2.0電子制御TTXモノショックビギーバックタイプ

ホイールトラベル:120mm

ブレーキ(F):330mm軽量ステンレス製フローティングデュアルディスク、ブレンボ製Stylemaモノブロック ラジアルマウント30mm 4ピストンキャリパー

ブレーキ(R):220mmディスクブレンボ製32mm2ピストン、フローティングキャリパー

ABS:ボッシュ製9.1MPコーナリングABS3マップ

ホイール(F):3.5Jx17軽量鍛造アルミホイール

ホイール(R):6.0Jx17軽量鍛造アルミホイール

タイヤ(F):120/70-ZR17

タイヤ(R):200/55-ZR17

全長:2,052mm

ホイールベース:1,439mm

シート高:851mm

車両重量:199Kg(燃料90%搭載時)

燃料タンク容量:18.5L

情報提供元:MotorFan
記事名:「 パフォーマンスを向上させ『アプリリア RSV4 1100 Factory』