■E・Jホールディングス<2153>の会社概要

2. 事業概要
同社グループは主に官公庁の公共事業等において、企画・構想から計画策定・事業化、調査・設計、工事施工管理、運営維持管理まで事業プロジェクトのすべての工程に関してワンストップでサービスを提供できることを強みとしており、連結対象子会社7社で構成されている(その他非連結子会社7社、関連会社1社、その他の関係会社1社)。

連結売上高の7割強を占める主力子会社であるエイト日本技術開発は、企画・計画、設計、診断、マネジメント等の建設コンサルタント業務のほか、海外コンサルタント業務、観光農園やアグリビジネス等の地方創生につながる事業の開発など行っており、その子会社となる(株)共立エンジニヤ及び共立工営(株)は、測量・地質調査・設計業務を、都市開発設計(株)は上下水道の設計などを主体に地域に精通する建設コンサルタント業務を主に行っている。また、日本インフラマネジメントでは測量、施工管理、計測機器のレンタル販売業務を、近代設計では、道路・都市関係構造物に関連する建設コンサルタント業務をそれぞれ主に展開している。2017年12月には近代設計において、札幌支社を分社化し(株)北海道近代設計を子会社として新設している。北海道内で受注を拡大していくためには、本社所在地を北海道にしたほうが有効との判断によるものだ。

同社の売上高の9割弱は官公庁向けで占められており、その中でも道路・港湾など交通インフラや治水・治山など国土保全に関わる案件の比率が高く、2018年5月期実績では売上高の23.7%が国土交通省向けで占められている。また、直近3期間の地域別受注高を見ると本社のある中国エリアが最も大きく、全体に占める比率は2018年5月期で24.2%となっており、次いで関東エリアが20.4%、近畿エリアが16.2%となっており、全国すべての地域で受注を獲得しているのが特徴だ。また、海外についてはアフリカやアジア地域の道路整備や治水プロジェクトなどJICA(独立行政法人国際協力機構)を通じたプロジェクトが大半を占めているため、JICAの予算の影響を受けやすくなっている。2018年5月期は予算が少なかったことから受注額が減少し、構成比率も前期の4.5%から1.0%に低下している。

受注プロジェクトの件数は年間で2,600件前後となっており、1プロジェクト当たりの受注高は平均900~1,000万円の規模となる。プロジェクトの期間は1年内に終わる案件がほとんどだが、工期が複数に分割されているもので継続受注した場合は、トータルで3~4年の長期にわたるプロジェクトもある。また、業績を見るうえでは、売上高の7割弱が第4四半期(3月-5月期)に集中するため、第3四半期までは例年、損失を計上するといった季節要因がある点には留意する必要がある。

3. 経営理念
同社グループの経営理念(ミッション)は、「地球環境にやさしい優れた技術力と判断力で真に豊かな社会づくりに貢献する」こととしており、また、経営ビジョンとしては「持続的成長と企業価値向上を追い続ける、わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループを目指す」ことを掲げている。

経営ビジョンの実現を目指すため、同社ではイノベーション、プロフェッショナリズム、誠実、チームワークといった観点から4つの行動規範※を規定し、事業活動を行っている。

※ 1) イノベーション…社会や環境の変化を見極め、あらゆるインフラ分野の課題解決を目指し、グローカル(グローバルからローカルまで)な思考で行動する。
2) プロフェッショナリズム…多様で高度なニーズに的確に応えることのできる優れた技術と豊かな感性、誠実な人格を有するプロフェッショナル集団として、人材価値、企業価値を高めるため、自己研鑽に努める。
3) 誠実…関連法令ばかりでなく、企業倫理~職業倫理も遵守し、公正・中立的な立場で社会的責任を遂行する。
4) チームワーク…わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループとしての自覚をもち、常に高い目標を掲げ、その実現に向けてグループの総力で挑戦する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元:FISCO
記事名:「イージェイHD Research Memo(3):公共事業プロジェクトのすべての工程をワンストップで提供できることが強み