■事業概要

オウケイウェイヴ<3808>の事業セグメントはナレッジインテリジェンス事業、エンタープライズソリューション事業、多言語CRM事業、フィンテックの4つからなっている。2018年6月期の売上構成を見ると、ナレッジインテリジェンス事業が17.8%、エンタープライズソリューション事業が36.7%、多言語CRM事業が16.3%、フィンテック事業が29.2%となっている。

1. ナレッジインテリジェンス事業
ナレッジインテリジェンス事業では、日本初、最大級のQ&A サイト「OKWAVE」の運営や3,000 名以上の専門家が質問者に回答する「OKWAVE Professional」などの個人向けサービスや、顧客参加型サポートコミュニティツール「OKBIZ. for Community Support」、「OKWAVE JOIN」「OKBIZ. AI Knowledge」など、Q&Aサイト「OKWAVE」と連携した企業向けサービスを行っている。

さらに、海外子会社OKfinc LTD.がブロックチェーン導入・運用コンサルテーションを提供する際に、同社はブロックチェーン運用のためのマーケティングサポートサービスを提供している。

2. エンタープライズソリューション事業
エンタープライズソリューション事業では、企業への問い合わせの中で、よくある質問を管理・編集し、回答をインターネット上に公開することで、問い合わせを減少させる企業向けソリューション「OKBIZ.」を提供している。特許技術を有する「OKBIZ.」を、国内5大銀行をはじめ、450 サイト以上に提供している。

3. 多言語CRM事業
多言語CRM事業は、連結子会社のブリックスにて運営している13言語(日本語、英語、中国語 繁体/簡体、韓国語、スペイン語、ポルトガル語)24時間365日体制の多言語コンタクトセンターである。民間企業や官公庁からの多言語対応や多言語システム開発の業務請負なども行っている。

4. フィンテック事業
2018年6月期第4四半期より新規事業として、マレーシアの子会社OKfinc LTD.にてブロックチェーン・ベースのシステムの開発受託事業を開始した。また、OKfinc LTD.を親会社とするブロックチェーン開発専業の子会社OK BLOCKCHAIN CENTRE SDN.BHD.を設立し、開発に力を入れる。

5. 強み
同社の基本方針を元に、技術力、知識情報の蓄積、導入実績の3点に着目して説明する。

(1) 技術力
同社では、注力する3つのコアテクノロジーの頭文字を取ってABCテクノロジーと呼んでいる。これらの技術やQ&Aを組み合わせる世界特許(2013年取得)を活用し、知識流通を行う同社ならではのサービス提供を目指している。

a) AI Technology:人口知能技術
AI Technology とは、コンピュータを使って、学習、推論、判断など、人間の知能のはたらきを人工的に実現する技術である。同社は2014 年より、自社開発した人口知能「KONAN」の研究開発に注力している。2017年6月期以降「KONAN」を土台にした対話型AI エージェント「あい」や企業向けの「OKBIZ. AI Knowledge」などのAI サービスの提供を開始している。引き続き、コアとなる「KONAN」の強化とAI 関連サービスの開発・提供を進める。

b) Blockchain:ブロックチェーン技術
ブロックチェーンとは、従来の中央集権型のデータ管理とは違い、複数の箇所にデータを置く分散型のネットワークで、安価で保守性の高いネットワークを実現した技術である。代表取締役会長の兼本氏は一般社団法人ブロックチェーン推進協会の理事を務めるなど、会社としてもこの技術の研究・開発に努めている。

同社では高度なブロックチェーン技術開発力を持つテックビューロ(株)、人気ウォレットアプリ「BRD」提供の海外企業Breadwinner などに出資している。ブロックチェーン技術を活用し、サイト内で安全かつ確実に、仮想通貨のやり取りが行える場を創出する。また、2019年6月期より、認証(マイニング)にかかる時間とコストの問題を解決するオリジナルブロックチェーン技術プラットフォーム『Thor’s Hammer(トゥールハンマー)』の開発を開始した。

c) Chat:チャットボット・ビジネスチャット技術
チャットとは時間や場所を気にせず、手軽に情報交換ができる技術である。同時多発的な問い合わせに対応できるチャット技術を持つモビルス(株)と協同し、問い合わせに無人で自動対応するチャットボットや社内情報の共有が円滑に進むよう、ビジネスチャットを組み込んだナレッジソリューションの開発・販売を行っている。2017年6月期に販売を開始した「OKBIZ.」と連携させたFAQ ボット機能や、2018年6月期より機能強化したAI エージェント連携を特色とする「OKBIZ. for Chat & Bot」のように、同社ならではのチャット技術の活用を進めている。

(2) 知識情報の蓄積
同社がQ&Aサービスを開始したのは1999年であり、日本国内では初めてのサービスである。サービス開始以来蓄積されたデータが、1100カテゴリ—、3,600万件に上っている。この大量に蓄積されたデータを活用することで、他社には提供できない同社ならではの情報提供を行うことが可能である。

(3) 導入実績
エンタープライズ向けサービスの「OKBIZ.」は数多くの会社が活用しており、FAQ/問い合わせ管理システムでは国内売上シェアNo.1である。また、国内トップ5の銀行(三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>、みずほ<8411>、りそな<8308>、ゆうちょ<7182>)に使用されるなど、高い信頼性も評価されていると推察される。これら数多くの企業との契約が安定収益確保に貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)

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情報提供元:FISCO
記事名:「OKウェイヴ Research Memo(3):3事業に加え、フィンテック事業を開始