10日の日経平均株価は4日続伸。57.00円高の29562.93円(出来高概算13億2435万株)で取引を終えた。急ピッチの上昇に対する警戒感から利益確定売りが先行したものの押し目買い意欲は強く、寄り付き直後につけた29368.18円を安値に下げ幅を縮めている。前引けにかけて上昇に転じると、その後は29500円を挟んでの狭いレンジ取引が続いた。グローベックスの米株先物が上昇して推移していたほか、トヨタ<7203>の決算評価の流れも安心感につながっている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクター別では、ゴム製品が4.79%と大きく上昇したほか、パルプ・紙、その他製品が堅調。半面、非鉄金属、石油石炭、建設が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、ホンダ<7267>、富士フイルム<4901>が堅調。一方、ネクソン<3659>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、太陽誘電<6976>が軟調だった。

9日の米国市場が利食い優勢の展開だった流れもあり、当面の利益を確保する売りが先行したが、売り一巡後は底堅い値動きをみせており、祝日を控えているとはいえ押し目を拾う流れは継続している。これまでも下押す場面においては早期に切り返しをみせてきており、リスク選好の状況であろう。ただし、通期業績予想を大幅に上方修正したトヨタ<7203>が発表直後に急伸したものの、引けにかけては上げ幅を縮めてきており、決算通過で材料出尽くしも次第に警戒しておく必要があるため、祝日明け後の動向にも注目である。

このところの株価上昇で日経平均の騰落レシオなどから過熱感を指摘する声も聞かれ始めており、3万円手前の水準では利益確定が意識されやすい状況は続きそうである。しかし、米国では経済対策への期待のほか、国内でもワクチン接種のほか、外出自粛地域の一部解除の前倒しによる経済活動が進むとの見方からブルトレードが続きやすいだろう。調整場面においては引き続き下値を拾う流れが期待される。また、週末で決算が一巡するため、手掛かり材料に欠ける流れになりやすい半面、決算を改めて評価した物色も意識されよう。

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情報提供元:FISCO
記事名:「高値警戒感から利食い先行も押し目買い意欲が強い【クロージング】