17日の欧米外為市場では、下げ渋る展開を予想したい。前日のワクチン開発期待によるリスク選好ムードは続かず、円売りは後退する見通し。また、米経済指標が低調なら減速懸念が強まるものの、株安に振れればリスクオフのドル買いが見込まれる。

新型コロナウイルスのまん延でワクチン開発はリスク許容度を高める大きな手がかりだが、安全通貨売りは長く続かない。米モデルナは16日、臨床試験で高い有効性を得られたとし、前週のファイザーに続く良好な内容から早期実用化への期待感が高まった。それを受けコロナ再拡大や制限措置の強化への懸念が和らぎ、株価は急伸。ただ、ドル・円は105円台を維持できず、104円半ばに失速。本日アジア市場もそうした流れを受け継ぎ、安全通貨売りは限定的のようだ。ドル・円は底堅く推移する一方、104円半ばで戻りが鈍い。

この後の海外市場でも、安全通貨売りは抑制される見通し。ワクチン開発への期待は一服し、リスク選好ムードは前日よりも収縮しよう。16日のNY株式市場でダウが過去最高値を更新したものの、強気相場の継続はドルの下押し要因。一方、足元で発表されたミシガン大学消費者態度指数やNY連銀製造業景気指数は予想外に低調な内容が目立つ。今晩の小売売上高は前回を下回ると予想され、消費の減退を示す可能性もある。その際には一段の減速への懸念でドルは売りに押される半面、株安でリスクオフの買いが下支えする展開とみる。

【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・10月小売売上高(前月比予想:+0.5%、9月:+1.9%)
・22:30 米・10月輸入物価指数(前月比予想:0.0%、9月:+0.3%)
・23:00 ベイリー英中銀総裁講演
・23:15 米・10月鉱工業生産(前月比予想:+1.0%、9月:-0.6%)
・23:15 米・10月設備稼働率(予想:72.3%、9月:71.5%)
・24:00 米・11月NAHB住宅市場指数(予想:85、10月:85)
・24:00 米・9月企業在庫(前月比予想:+0.6%、8月:+0.3%)
・05:00 米アトランタ、サンフランシスコ、ミネアポリス、ボストン各地区連銀総裁が4連銀主催オンライン会議に出席
・05:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁オンラインセミナー出席
・06:00 米・9月対米証券投資収支(8月:ネット長期有価証券+278億ドル)


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情報提供元:FISCO
記事名:「欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、ワクチン開発期待は一服もドルに根強い買い