5日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。株安を背景に円買いが強まれば、112円台に下げる可能性はある。ただ、前週末の強い米雇用統計を受けたドル買い戻しや米中間選挙前への思惑による売り後退で、下げづらい値動きが見込まれる。

週明け5日のアジア市場で、ドル・円は日経平均株価が一時377円安の軟調地合いとなったわりにはドルの下値が堅く、113円台を維持した。米株式先物はマイナス圏で推移しており、今晩も世界的な株安に振れれば円買い主導の展開となり、ドル・円はやや値を下げる可能性があろう。ただ、2日に発表された米国の10月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+25.0万人と予想を上振れたほか、平均賃金は前年比+3.1%に拡大、失業率は3.7%と約49年ぶりの低水準を維持し、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続方針を後押しする内容となった。そのため、ドル売りは大きく後退している。

一方、明日投開票の米中間選挙は、上院は与党・共和党の現状維持が見込まれるものの、下院は民主党がリードし、共和党が追う展開と予想され、接戦となる見通し。下院で与野党逆転の場合には、株価・金利・ドルの下落(低下)となるか、あるいは市場が想定通りと受け止めその逆に振れるか、見方は分かれているようだ。反面、両院で共和党が勝利した際にはポジティブ・サプライズとなり、株価・金利・ドルは上昇しそうだ(トランプ相場継続)。いずれにしてもシナリオが複数考えられるため、ポジションを傾けにくいだろう。ただし、引き続きユーロが買いづらく、ドルに比較的資金が集まりやすい状況だ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・10月サービス業PMI(予想:53.3、9月:53.9)
・23:45 米・10月サービス業PMI改定値(予想:54.6、速報値:54.7)
・24:00 米・10月ISM非製造業景況指数(予想:59.1、9月:61.6)
・03:00 米財務省3年債入札(370億ドル)


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情報提供元:FISCO
記事名:「欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、米中間選挙に思惑交錯も