2018年10月4日(木)13時から、東京・大手町駅近くの日本生命丸の内ガーデンセンタータワー3階にある、AP東京丸の内Fスペースで、「AI音声認識×医療業界向け新ワークシェアリングサービス」について、共同発表会が開催された。記者会見には、約30名の報道関係者が出席した。会見にのぞんだのは、音声認識ベンダーのアドバンスト・メディアから、代表取締役会長兼社長の鈴木清幸氏、同医療事業部営業部シニアセールスマネージャーの梶原三幸氏、社会医療法人石川記念会HITO病院の理事長である石川賀代氏の3名である。

まず、最初に登壇したのは、アドバンスト・メディアの代表取締役会長兼社長である鈴木清幸氏。
鈴木氏は、アドバンスト・メディアが創業20年を迎え、AI音声認識と、音声AIをコア技術に、音声認識ベンダーの業界でのシェアは2016年度は70%に及び、2014年からの成長率は43%と、他の追随を許さないことを述べた。
そういう立ち位置のなかで、病院のなかでの働き甲斐改革に取り組みを始めた。「働き甲斐」とは、病院や医療従事者、そして患者とすべてが喜ぶことである。一人の能力向上は一人の喜びでしかないが、すべての医療従事者の能力が向上すれば、それはすべてが病院の喜びとなる。作業効率が上がると、余裕時間が生まれ、その時間に余裕を持って患者に接することができると、患者が喜ぶ。患者が喜ぶ姿を見て、医療従事者が働き甲斐を感じる。そのことが病院の経営に継続をもたらすことになる。


「働き甲斐」とは、個人の能力の成長を実感することから生まれるもので、「AmiVoice」はテキストの入力や情報の記録、情報の取得などそれらの向上に寄与するものである。そういって、AmiVoiceでの入力がスマートフォンやGoogle Siriに比べるといかに早いかを図表で示した。つまり、機会の助けを借りて、業務処理能力の向上を実現できる。これが「働き方改革」につながる。
しかし、話はここで終わらない。実は、その先があって、「働き甲斐」を創出するのがアドバンスト・メディアの役割なので、それを実現するのが「AmiVoice iNote」である。これは、病院内でオンプレミスで使ってもらうものである。

ここからは、アドバンスト・メディア医療事業部営業部シニアセールスマネージャーの梶原三幸氏が話を引き継いだ。
梶原氏は次のように話し始めた。
「昨今、医療機関での人材不足や業務負担増が大きな社会問題となっています。厚生労働省でも『医師の働き方改革に関する検討会』を開催し、時間外労働規制等の議論を進めるなど、医療現場での働き方改革の模索が続けられています。そのような状況のなか、アドバンスト・メディアの音声認識技術が、働き方改革で十分に活用できるのではないか、と考えたわけです」
そこで出合ったのがHITO病院の「未来創出HITOプロジェクト」である。このプロジェクトのなかで、AI音声認識技術が活用できるという判断のもと、アドバンスト・メディアとHITO病院がいっしょにものをつくっていくことになった。そして、寄り多くの人が使えるような、使いやすいものをつくっていく。
そして、実際に「AmiVoiceiNote」の開発には1年強ほどかかったが、アドバンスト・メディアのほうでものをつくり、現場の人たちに評価をしてもらい、意見を回収し、さらに改修を重ねるという繰り返しで、「AmiVoiceiNote」は誕生した。
「AmiVoiceiNote」の構成要素は次の図のようになる。

「AmiVoiceiNote」は、iOSのアプリから入力した各種情報を、オンプレミスサーバー経由で各診療部署や管理部門、代行入力者等と素早く簡単に連携できるワークシェアリングサービスである。音声認識を活用し、いつでもどこでもその場から記録内容を発話し、保存が可能です。音声認識に加え、テキスト入力やスタンプ、画像の送信も可能だ。チャット形式で時系列にデータが保存され、入力されたデータは、パソコンの専用ソフトウェアからカルテシステム等に転送できる。また、各ユーザーの使用状況をグラフ化できるため、人材配置の最適化など行動分析への活用も可能である
そして、梶原氏は、「AmiVoiceiNote」の特長について、以下のように述べた。
(1)話すだけで簡単音声入力。テンプレートやスタンプなど入力に特化した各種機能を搭載
音声認識によって、話すだけでいつでもどこでも簡単に情報を記録したり、転送できる。各診療分野の医療用語に特化した音声認識エンジンを使用しているので、認識率は非常に高い。テンプレートや医療スタンプなど、入力に特化した各種機能を搭載しているから、施設単位やグループ単位で設定ができる。また、音声メモでは、日々の気づきを簡単に登録できる。個人記録の他に、グループチャットでの情報共有もできる。

(2)リアルタイムで情報連携。認識結果を電子カルテ・診療文書・報告書などにワンクリック転送
スマートフォンから入力した記録は、パソコンソフトで閲覧できる。音声と文字は紐づいており、認識結果の修正も簡単だ。電子カルテや診療文書、報告書など、任意のシステムへワンクリックで転送し、貼り付けることもできる。リアルタイムで情報共有ができるので、医療クラークによる代行入力への活用するなど、柔軟な運用体制を敷くことができる。

(3)サーバー機能による「業務の見える化」
サーバー管理機能があるので、各ユーザーの使用状況(発話時間や登録件数)のデータが保存できるし、保存データは、日別・月別に可視化され、行動分析に活用できる。

では実際に、病院内で使って見て、その効果はどうだったのか。HITO病院理事長の話をまとめると、以下のようになる。

HITO病院では、業務効率化による治療とケアの質向上を目的に、「AmiVoiceiNoteの導入実証を行っている。まず、導入したのは、リハビリテーション科で、これまで3人あたり1台の共有パソコンでカルテ入力をやっていたが、「AmiVoiceiNote」を活用したら、治療後、即座に入力ができるようになった。
従来のPCによるキーボード入力と比較すると、約70%削減、1日あたり約11時間(検証人数41名)も削減できた。
また、セラピストへのアンケート結果では、80%以上のセラピストから、音声入力は簡単で入力速度が速くなったとの回答を得ている。この結果を受けて、HITO病院は、今後も継続してICT活用による働き方改革に取り組んでいくという。


この後、質疑応答がなされて、記者会見は予定を数分オーバーして、終了した。


【ニュース提供・エムトレ】


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情報提供元:FISCO
記事名:「医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice iNote」をリリース