国際通貨基金(IMF)は9日、2018年と2019年の世界経済見通しをいずれも3.9%から3.7%に引き下げることを発表した。貿易摩擦や金融環境の引き締まりによる影響が考慮されたようだ。具体的には、米中双方が輸入関税を発動していること、ユーロ圏や日本、英国の景気減速、アルゼンチンやブラジルなど新興市場からの資本流出などが世界経済見通しの引き下げにつながったとみられている。

 ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)は2019年も金利引き上げを継続する方針を堅持するとみられており、金融政策の運営はIMFの予想に左右されることはないだろう。一部の市場関係者は「2019年の世界経済の成長率はIMF予想の3.7%を下回る可能性がある」と指摘している。債券市場関係者の間からは「不確定要因が多く存在しており、米国と中国の成長見通しについては予断を許さない状況が続く」との声が聞かれている。為替については米財務省が公表する為替報告書の内容次第となりそうだが、短期的にリスク選好的なドル買いは一段と抑制される可能性がある。
<MK>

情報提供元:FISCO
記事名:「米、中の経済成長見通しは予断を許さない状況か