日経平均は5日続落。61.65円安の23407.74円(出来高概算6億4000万株)で前場の取引を終えている。

 9日の米株式市場はNYダウが56ドル安と反落する一方、ナスダック総合指数が4日ぶりに小幅反発するなど高安まちまちとなった。為替市場では国際通貨基金(IMF)による世界成長見通しの引き下げが嫌気されたほか、トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)の利上げに不満を再表明したこともあり、円相場は1ドル=113円近辺と引き続き強含みで推移している。ただ、日経平均は直近4日の下落幅がおよそ800円に達しており、本日は米ハイテク株の反発などを手掛かりとした買いが先行した。前場の日経平均は上げ幅を3ケタに広げる場面も見られたが、外部環境の不透明感に対する警戒ムードから伸び悩み、前引けにかけてマイナスに転じた。

 個別では、ソフトバンクG<9984>が3%を超える下落となり、日経平均を約41円押し下げた。米シェアオフィス大手のウィーワークに追加出資する方向で協議しているなどと報じられたが、25日移動平均線を割り込み手仕舞い売りがかさんだようだ。任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、キーエンス<6861>、ソニー<6758>、ファナック<6954>などもさえない。一方、ファーストリテ<9983>が堅調で、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>は小じっかり。
ファーストリテは明日予定される通期決算発表を前に強い値動きを見せている。東海カーボ<5301>や良品計画<7453>は4%超高と上げが目立った。また、決算が好感されたネクステージ<3186>やエコス<7520>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、鉱業、水産・農林業、電気・ガス業などが上昇率上位。NY原油先物相場の反発を受けて関連銘柄が買われた。半面、化学、パルプ・紙、鉄鋼が下落率上位だった。

 日経平均は前日までの急ピッチの下落で25日移動平均線近くまで調整が進み、朝方は自律反発への期待から買いが先行した。しかし、外部環境の不透明感は依然として残る。トランプ氏はFRBによる利上げを再びけん制したうえ、米国が9月に発動した中国への制裁関税に中国が報復した場合、残り全ての輸入品に追加関税を課すと改めて述べたもよう。米中貿易摩擦の激化に対する懸念がくすぶり、設備投資関連のキーエンスやファナックなどでは手掛けづらさが意識されるだろう。

 また、国内では本日の安川電<6506>決算発表、米国では本日の9月卸売物価指数(PPI)
発表、明日の9月消費者物価指数(CPI)発表などが予定されており、これらを見極めたいとの思惑から積極的な買いが手控えられているようだ。後場の日経平均は25日移動平均線が位置する23300円後半での攻防が焦点となりそうだが、商いがやや低調となっているため、短期筋の仕掛け的な売買に振らされる可能性もあるだろう。
(小林大純)
<AK>

情報提供元:FISCO
記事名:「日経平均は5日続落、目先はイベント待ちなどで買い手控えムード