ピーナッツの殻割りの様子


「御用聞き」


ITSUMI事業所の駄菓子屋


牡蠣の貝殻を粉にする作業

株式会社ベストサポートが運営する障害者向けの生活介護事業所ITSUMO(千葉県千葉市、代表:竹嶋 信洋)は、最重度の知的障害者が地域の困りごとを解決しながら仕事として賃金を得る仕組みを作りました。その結果、入所希望者が急増しています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/223519/LL_img_223519_1.png
ピーナッツの殻割りの様子

【障害者への差別、雇用問題、まだまだ難しい現状】
4年前の相模原での殺傷事件では「意思疎通できない重度障害者は不要だ」「生産性のない人間は生きる価値がない」と理不尽にも45人もの人が被害者となりました。それは極端なことですが、重度の障害者に対し多くの人は「何もできない」「できれば関わりたくない」と思っているのではないかと、生活介護事業所ITSUMOの代表は感じています。そして以前から社会問題となっている障害者の雇用に関し、民間企業では法定雇用率を達成するのが難しい状況です。

事実、重度の知的障害者は食事をとる・排泄・衣服の着脱の介助が必要なので、仕事場では障害者のことを理解し、気長に指導できる人や介助する人が必要になるなど雇用が難しい現実があります。厚生労働省は知的機能や適応機能に基づいて、重症度により軽度、中等度、重度、最重度に分類しています。千葉県千葉市にある生活介護事業所ITSUMOの利用者は最重度の知的障害者ですが、代表は利用者に大人の当たり前である「働く」ことが経験できるよう、地域の中で出来る仕事はないかと模索してきました。


【地域の困りごとも解決!障害者の活躍の場】
障害者の雇用については昔からの社会問題です。そんな中ITSUMOでは障害者の中でもさらに難しい「最重度の障害者が働く」ことに取り組んでいます。ITSUMO利用者が手伝えそうな地域の困りごとを探して、仕事としてできるよう交渉し、SNS・チラシでも認知してもらい受注できるようにしました。コロナの緊急事態宣言時は、客足が減り困っていた飲食店に弁当の宅配を請け負うことを提案しました。身体を動かすことが得意なITSUMO利用者は介護職員の補助のもと宅配しました。民間の宅配代行サービスは手数料が負担だったりしますが、ITSUMOに頼めば一食につき20円の負担ですむという事もあり喜ばれました。また「御用聞き」として高齢者宅の庭掃除、重いものを運ぶなど、多動ぎみの障害者が得意とすることを活かしています。
仕事中は障害を感じさせない働きぶりで独居の高齢者はその様子を笑顔で見守り、人が訪ねてくることも嬉しいようで、お菓子をたくさん用意して待ってくれています。

有機野菜を作る農家からは天然の肥料になる牡蠣の殻を粉末にしたものがほしい。という要望があり、飲食店で廃棄する牡蠣の殻を譲ってもらい、その殻を粉末にして届けています。ピーナッツバターの原料を出荷している農家からは、ピーナッツの殻割りを手伝ってほしという要望でした。この2つの仕事は、ひたすら貝殻を粉になるまですり潰す、ピーナッツの殻を割って豆を取り出すといった作業です。自閉症の重度知的障害者は単純作業に黙々と取り組める強みがあり、単純作業は精度やスピードが健常者よりも勝ることがあるため、両者にとって良い仕組みをつくることができました。


【最重度の知的障害者も「支える側」になれた、障害者のあらたな一歩!】
働くことは障害者にとって良いことで、以前通っていた事業所ではやる事がないためひたすら寝ていた人が、もともと人好きという事もあり今は駄菓子屋で積極的な接客をするようになりました。遊びにきた子ども達は「あのお兄ちゃんには売りつけられる」と警戒しながらもやり取りしている姿は微笑ましいです。また、前の施設で人に手を出し辞めさせられた人は、その行動で職員が集まってくることを学習しそれが面白いようで繰り返していました。しかし、今は地域の人の手助けとなる仕事ができ、更に人に手を出すことも全く無くなり落ち着いて過ごすことができています。

障害者が得意とする仕事を探して働く取り組みにより、利用者の母親は「我が子が働いてお金を稼ぐということを諦めていたけど、一歩前に進めました」と、初めて得たお金を神棚に飾って喜んでいました。障害がある子どもの両親は、共通して我が子の将来を心配しています。神奈川に住む知的障害の中学生を持つ両親が、自分達で施設を作りたいという事でITSUMOを訪問しました。帰り際「今までこんな施設は見たこと無い。近未来を見た」と話されました。この方が感じられたようにITSUMO利用者が働く取り組みは重度の知的障害者の新たな一歩になっています。

最重度の知的障害者は「永遠支援され続ける」と思われがちですが、障害者が得意とする作業と地域の困りごとを組み合わせることで「支える側」にもなることが実現しました。生活介護事業所ITSUMOは定員に達していますが、「通わせたい」という要望が急増し、その要望に応えるため来年4月に千葉市で新事業所の開所を予定しています。


【会社概要】
会社名 : 株式会社ベストサポート
所在地 : 〒264-0026 千葉県千葉市若葉区西都賀4-1-10
事業内容: 生活介護事業、児童発達支援、放課後等デイサービス、
短期入所、訪問介護
URL : http://itsumo-f.jp/

情報提供元:@Press
記事名:「重度の知的障害者が、仕事をしながら地域に貢献!障害者も役に立てる仕組みを作った支援施設に入所希望者が急増