日本イーライリリー株式会社は、2020年12月25日、経口ヤスキナーゼ(JAK)阻害剤「オルミエント®錠4mg、同2mg」(一般名:バリシチニブ、以下「オルミエント®」)について、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対する治療薬として適応追加の承認を取得しました。

これにともない、同社は2021年1月22日にオルミエント®適応追加に関するオンラインプレスセミナーを開催。アトピー性皮膚炎に関する治療の現状や、新たな治療アプローチについての講演が行われました。

アトピー性皮膚炎でQOLが低下
日本におけるアトピー性皮膚炎治療の第一人者、広島大学大学院医系科学研究科 皮膚科学 教授 秀道広先生によると、アトピー性皮膚炎の主な症状は、増悪と寛解を繰り返す瘙痒のある湿疹。皮膚バリア機能や免疫機能の異常によって引き起こされるそうです。

現在、日本におけるアトピー性皮膚炎患者数は51.3万人で、さらに現在も増加中なのだとか。

アトピー性皮膚炎はかゆみだけでなく、睡眠障害、皮膚疼痛、うつ症状や不安障害など、心身にさまざまな影響を与えます。また、重症度が高いほど生活の質(QOL)が低下することも分かっています*。
(*Drucker, A. M. et al.: J Invest Dermatol., 137(1), 26(2017))

アトピー性皮膚炎の治療ガイドライン
現在アトピー性皮膚炎の治療方法としては、以下の3つがあります。

・原因、悪化因子の検索と対策
・スキンケア
・薬物療法

アトピー性皮膚炎は完治が難しいとされており、現在では日常生活に支障がない状態を維持することを目標として治療が行われているそうです。

経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤「オルミエント®」
日本イーライリリー研究開発・メディカルアフェアーズ統括本部 臨床開発医師 板倉仁枝氏によると、「オルミエント®錠 4mg」及び「オルミエント®錠2mg」は、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対する適応追加の承認を取得した治療薬。

アトピー性皮膚炎の病態形成に関わる代表的なサイトカインのシグナル伝達に関わるJAK1/JAK2を阻害することで、炎症を抑えることが可能だそう。

1日1回、経口投与で治療できるということで、治療が手軽である点にも注目。既存の治療で十分な効果が得られないアトピー性皮膚炎の、新たな選択肢となりそうです。

【参考】
※日本イーライリリー
https://www.lilly.co.jp/

情報提供元:WomanSmartLife
記事名:「経口JAK阻害薬「オルミエント®」アトピー性皮膚炎に新たな治療アプローチの可能性