「トイ・ストーリー」シリーズや『リメンバー・ミー』で世界中を感動の渦に巻き込んだディズニー&ピクサーの最新作にしてピクサー映画史上もっとも泣ける作品として呼び声高い『2分の1の魔法』が大ヒット上映中です。

主人公は魔法が消えかけた世界に暮らす内気な少年イアン。 イアンは自分が生まれる前に亡くなった父に一目会うために、好奇心旺盛な兄のバーリーと共に、父をよみがえらせる魔法を探す冒険に出かけます。

イアンの日本語版声優を担当した俳優の志尊淳さんに作品の魅力、バーリー役の城田優さんとのエピソード、家族との絆についてお話を伺いました!

――本作大変楽しく拝見させていただきました。まず、本作の主人公・イアン役に起用された時のお気持ちはいかがですか?

志尊淳(以下、志尊):イアン役に決まった時は、「ディズニー作品に携わることが出来る!」という驚きと喜びが強かったです。本当に素晴らしい作品だと感じたので、この素晴らしさを、日本語でしっかりと届けたいし伝えたいなという想いで挑戦させていただきました。実際にアフレコをやってみて、声だけでの表現という技術的な部分で苦労することはありましたが、イアンの感情をそのまま届けることに専念させてもらったので、すごく楽しめました。

――バーリーの日本語版は城田優さんが演じていますが、城田さんは「(志尊さんのことを)本当の弟の様に思っているので嬉しい」とコメントされていますね。

志尊:本当にそうなんです。テレビや取材で「本当の兄弟のような関係」というと嘘っぽいと感じる方もいるかもしれないですが、本当なんです(笑)。プライベートでいちばん会っているし、同じ事務所の10年先輩なのに普通だったら考えられない言葉で会話しているし、喧嘩はないけど、言い合いはするし。「それ絶対おかしいと思う」とか、「優くん、ちゃんとして」とか僕からもガンガン言っちゃいます(笑)。境遇だったり環境が似ているから仕事の相談でも一番頼りになるし、プライベートでなにかあった時も真っ先に相談しています。

――お2人で出演されたバラエティ番組などを拝見していても、本当に仲良しなのが伝わってきますし、本当にイアンとバーリーの様な関係ですよね。

志尊:そうですね、劇中と本当に似ています。優くんがふざけていて、「ちょっと優くん」と僕が止めて、「はいはい、そっち行かないで!こっちこっち」みたいな(笑)。なので、アフレコ中、優くんの声が入っていない映像でもバーリーが優くんにしか見えなくて、普通に優くんと会話している感じで演じていました。

――素晴らしい関係です! アフレコについて、城田さんにアドバイスをもらうことはあったのですか?

志尊:アドバイスはないですが、「淳ちゃんのイアンがすごく合ってたよ!」というLINEをくれました。優くんは、自分でも言っていますが、身内に厳しい所があるんです。僕の舞台を観にきてくれたときもダメ出しをしてくれて、僕も求めていたし、仲良しだからってなあなあな関係にはなりたくないんです。でも今回は「めちゃめちゃ良かった!」と言ってくれたので、本当にそう思ってくれているんだなって。本当に素晴らしい作品なので、自分の声で伝わったなら良かった、と嬉しかったです。本作の英語版をそれぞれ観たときに、優くんと「最高だね!」という話をしたんですけど、ちょっと目が腫れてました。僕もうるっとして。もう絵だけで泣けますね。

――特に好きなシーン、印象的なシーンはありますか?

志尊:この作品を通して好きなのが、言葉が無いシーンです。例えば、お父さんは言葉を話せないので、足でポンポンと叩いてコミュニケーションをとるんです。その他にも様々なシーンで言葉が無い演出があって、余白を残してくれるところが、ものすごく素晴らしいなと思います。答えとか方向性を完全に提示するのでなく、観る人によって色々な捉え方があると思います。

――観終わった後に、「あの時、お父さん何て言ってたんだろう?」とか想像しますよね。

志尊:それがまた作品に深みを与えてくれますよね。イアン目線、バーリー目線で全然話も変わってくると思います。

――本作は、イアンが16歳の誕生日にお父さんから魔法の杖をもらう所からストーリーがはじまりますが、志尊さんが16歳の頃、印象に残っている事はありますか?

志尊:僕、ちょうどデビューが16歳なんです。16歳の誕生日の2日後くらいに僕のデビュー作の「テニミュ」(ミュージカル『テニスの王子様』)のオーディション結果が出て。だから16歳になった瞬間、人生が変わりましたね。

――質問したところにちょっと付け足しで、16歳の誕生日で変わって、不安と楽しみ、どっちが大きかったですか。

志尊:不安100です。僕はその舞台が終わったら辞めようとしていたんです。歌もダンスも出来ないただの高校生が、急に2,500人の前で一ヶ月後に舞台に出演しますと言われても、そう簡単に受け入れられなくて。本当に何回も怒られました。でも、そこから学ぶことが多く、お客さんの前に立って感じる刺激的な瞬間も味わえて「本当に幸せだな」とも思いましたが、もうこれで終わりにしようというのが正直な気持ちで、不安の方が強かったですね。千秋楽が終わった瞬間にやっと落ち着けました。

――大変な16歳の思い出があったのですね…。こうして俳優を続けていただいて、私からすると感謝でしかないです。

志尊:いえいえ。そんなそんなそんな、ありがとうございます(笑)。

――本作は兄弟の絆と精神面的な成長の物語なのかなと思ったのですが、志尊さんご自身を成長させてくれた人はいますか?

志尊:やっぱり、家族です。高校生の時に家出をして、住民票を移して「一人で生きていこう!」と出来るはずもないのに家を出て行き、2年間くらい家を空けたんですけど、離れてみて家族の尊さ、大事さを感じました。今も、一番大事にしているのは家族です。。生活や仕事の上で何かを決断する時は家族の顔がいちばん最初に浮かぶし、「家族がどう思うかな?」というところ含めて考えてしまうんです。

――ご家族も映画公開を楽しみにしているんじゃないですか。

志尊:母親とおばあちゃんはすぐに観てくれると思います。兄貴に観せたいですね。兄も姉も僕の作品を一切観ないんですよ。だから、「友達に言われて知ったけど、淳って俳優やってるんだ!」みたいな感じです(笑)。それはそれで楽なんですけど。お姉ちゃんは今海外にいるのですが、「今度『2分の1の魔法』の吹き替えをやる」と言ったら、「これ?」って『Onward』(原題)の大きな看板の写真が送られてきて。「めっちゃ観たい!」と言っていました。でも、海外にいるので、日本語吹き替えは……観れないですね(笑)。

――志尊さんが他にお好きなディズニー&ピクサー作品はありますか?

志尊:世代というのもあって『トイ・ストーリー』が一番好きです。バズのここぞという時に決めてくれる男らしさにヒーローを感じていました。それこそ、僕が子供の時に観ていた唐沢さんとか所さんの声が、今の子供たちにとって志尊淳と城田優になると思うと、ちょっとゾクッとします(笑)。でも、出来る限りのことはやったので、僕にとってのウッディやバズの様に、好きなキャラクターになってもらえたら嬉しいです。

――それこそ、本作はお子さんが見ても面白いですし、世代によって感じることが変わりそうですね。

志尊:人間が成長をする上では絶対に失敗があって、でも、その失敗を経験して人間が大きくなる。色々な事に挑戦する過程で、失敗したら恥ずかしいから嫌だとかダサいだとか考えてしまうと思うんですけど、僕はできる限りたくさん失敗できる方が素敵なんじゃないかなと思っています。まだ25年しか生きていませんが、失敗から学ぶことの方が大きいと感じるんです。この作品を観て失敗を恐れず挑戦することの素晴らしさを感じて欲しいし、皆さんの背中を押すきっかけになったらいいなと思いました。

――今日は楽しいお話を本当にありがとうございました!

インタビュー後、志尊さんに『2分の1の魔法』の世界観をイメージしたクッキーを贈らせていただきました!イアン風志尊さん⭐︎
是非みなさんも映画館で志尊さんと城田さんの素敵な吹き替えを体験してください!

【動画】「2分の1の魔法」☆日本語吹替予告
https://www.youtube.com/watch?v=E2q6aBT_idg [リンク]

『2分の1の魔法』ストーリー
はるか昔、世界は魔法に満ちていたが、時の流れと共に魔法は忘れられていった。
そんな “魔法が消えかけた”世界に暮らす少年イアンは、自分に自信が持てず、何をやっても上手くいかないことばかり。
そんな彼の叶わぬ願いは、生まれる前に亡くなった父に会う事。
16歳の誕生日プレゼントに、父が母に託した魔法の杖を贈られたイアンだったが、魔法に失敗して “半分”だけの姿で父を復活させてしまう!
魔法オタクで陽気な兄バーリーの助けを借りて、イアンは父を完全に蘇らせる魔法を探す旅に出るが、彼らに残された時間は、あと24時間しかなかった…。

(C)2020 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

撮影:オサダコウジ
クッキー制作:Kumi Ota

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情報提供元:ガジェット通信
記事名:「『2分の1の魔法』志尊淳さんインタビュー「僕自身も16歳で人生が変わった」「(城田)優くんは一番頼りにしている人」