見た目はクール系だけど四六時中可愛らしく自滅する墓穴ちゃんこと花咲みほりと、そんな彼女をいじりまくるドSな彼氏の墓守衛の微笑ましい同棲生活を描いたきたむらましゅうさん(@mashuTHEKID)のマンガ『ここほれ墓穴ちゃん』。待望の第7巻が2020年8月26日に電撃コミックスNEXTから刊行となりますが、それに合わせて『バイト先で出会った彼女と同棲はじめた話』がTwitterで公開されています。

大学4年生になった墓守くんと墓穴ちゃん。バイト先で彼氏彼女になってから、ときに盛ったりしつつ、進学や就活、バイト、卒論など忙しい中でも時間を見つけて遭ってました。

カレーを作った墓穴ちゃん。「うまっ!辛さも絶妙!」という墓守くんに、「よかった。わたしは少し物足りないから辛さ足しちゃお」といいますが、明らかに入れすぎ!

そんな日常に「彼女のことがますます好きになっていった」という墓守くんですが、墓穴ちゃんの私物が部屋に置かれて少しずつ「空間」ができていきます。

半同棲は順調に見えましたが、墓穴ちゃんが掃除しながら声をかけられている時にイヤホンで動画を見ていて聞いていなかったり、ゴミ箱や傘立て、玄関マットやティッシュケースを買ってくるモノの「センスがスゴい!!」となったり……。最初は「これも墓穴ちゃんワールドか…」と受け入れていた墓守くんでしたが……。

給湯器がつけっぱなしだったり、洗い物を追加されたり、カバーをしおりにされたり「ムッ」とする機会が増えて、エアコンが1℃高く設定されていることに気づいて、この温度差が大きく感じられるようになっていきます。

ある日、お茶が冷蔵庫に入れてなくて出しっぱにされていて、あてつけのため息をつく墓守くん。「結露すごいからタオルいるな」という言葉に「それならわたしが拭くよ!」という墓穴ちゃんに「いい、俺がやる」と拒むと、「何よ、さっきから!!ごめんねって言ってるじゃん!!」と怒り、「今日は自分ち帰る」と言われてしまいます。

ひとりで寝て快適なはずなのに全然寝れなかった墓守くん。大学の先生にレポートをダメ出しされてがっかり。「いつものお前らしうないやん。道で拾たモン食うたんか?」と聞かれて、「ちょっと私生活で」と相談。すると、先生から「ソレ…同棲しとるけど、ふたり暮らししてなかったんちゃうか?」と言われて「!?」となります。

バイト先でも先生の言葉が離れずにグルグルと考えてしまう墓守くん。オーダーを間違えて出してしまい、店主に「慣れたころが一番テキトーになってミスするからな。まァお前がここに慣れたってことなんだろうけどよ」と言われて、何かに気づきます。

墓穴ちゃんを家に呼んだ墓守くん。「大事な話ってなに?」と聞かれて、「俺、墓穴ちゃんとちゃんとふたり暮らしできてなかったんだ…!!」と頭を下げます。「ん?えっ?どういう意味?」と聞く墓穴ちゃんに、「思い返せば墓穴ちゃんがしていたのは2人のためになること…料理も生活雑貨も掃除も…お茶作ってくれてたのも…なのに俺は慣れて…自分のことばっかり考えて、一緒に大人になりたいって抜かしておいて、やってることは子どもだった…ただ同じ家の中にいるだけになってたんだ!!」と言い、「これからは俺も2人のためになることをする!!些細なことでも思ってることをちゃんと伝える!!住むだけじゃなくて一緒に暮らしたい!!墓穴ちゃんと一緒に!!」と気持ちを伝えます。「だから…いつもありがとう!この前はごめんなさい!!」と感謝した上で謝って、「仲直り…してくれるかな?」と言うと……。

ポロポロ涙を流す墓穴ちゃん。「大事な話があるって言うから、絶対別れ話だと思ったよぉ…よかったよぉ~別れの原因がぬるいお茶とか絶対ヤダよぉ~自分の持って帰る大きな空のバッグ、ムダになってよかったよぉ~」と大泣き。落ち着いた後に「…あのあとね、わたしも反省したんだ。墓守くんといると居心地がよすぎて、ずいぶん甘えちゃってたところがあったなって…。だから…ごめんなさい」とこちらも謝ります。

「…これからはケンカになる前に腹を割って話せるように、裸の付き合いをしていかないとね」という墓穴ちゃんに、「そういうことなら!!」と服を脱ぐ墓守くん。困惑する墓穴ちゃんも脱がせて……。

ふたり暮らしのルールとして、「お風呂はなるべく一緒に入ること」という墓守くん。「健やかなるときも今回みたいにケンカしたときも、むしろそういうときこそ…こうして膝突き合わせてちゃんと話そうね」と言われて、赤面しながら「…うん!」と頷く墓穴ちゃん。「でもちょっと狭いよ」と言われて、「…いつかもう少し広いお風呂の家で同棲したいね」と立ち上がる墓守くんに、墓守ちゃんは思わず「近い!!」とさらに恥ずかしがります。

墓穴ちゃんは内定を得て、墓守くんは卒論を出し、大学を卒業して一大決心として正式に同棲をすることを決意したふたり。墓穴ちゃんの実家の前で、挨拶の練習をしますが、それをご両親に聞かれているのでした。

「ふたりで暮らす」ということの意味について気づくところにグッとくる、墓守くんと墓穴ちゃんの大学時代のお話。今回、第7巻が刊行されたきたむらさんに、『ここほれ墓穴ちゃん』についてお話をお伺いしました。

--『ここほれ墓穴ちゃん』を着想されたきっかけは何だったのでしょうか?

きたむらましゅうさん(以下きたむら):最初は、テレビのインタビューに出ていたカップルがTシャツの英字について普通の受け答えをしていたのを、ちょっとえっちな感じにエスカレートしたら面白いな、と思って描いた創作4コマからでした。軽い気持ちで描いてTwitterにアップして、いきなりバズったので「じゃあこんなノリの続きを……」と描いていったのが発端です。

--墓穴ちゃんと墓守くんのキャラクターはどのように生まれたのか教えてください。

きたむら:着想がインタビューを受ける普通のカップルだったので、ふたりとも言ってしまえば「モブキャラ」なんです。他の漫画の主人公キャラのような強烈な個性があるわけではありませんでした。特に墓守くんは……。ただ、描いていくうちにふたりの会話から少しずつ個性のようなものが滲んできて、それを汲み取っていくと、「ほっとくとどんどん自滅していく彼女とそれを少し意地悪くもやさしく見守る彼」という、他の漫画にない関係性の個性が生まれたように思います。

--ニコニコ漫画やTwitterで更新されていた時には、ここまで続く作品になると予想されていらっしゃいましたか?

きたむら:商業連載は夢だったので、「それが叶うまでは続けてやる!」と思って描いてました。晴れて連載化が叶ってからは、厳しい世界なのでいつ終わるとも知らないという覚悟があったのですが、ありがたいことにここまで続けさせてもらっています。ただここまで来ることは全く予想してなかったわけではなく、1巻の売れ行きが好調だという知らせをもらった時に、「彼らが結婚するまで、10巻ぐらいまでは描こう!」という決意みたいなものはありましたね。

--ご自身で思い入れのあるエピソードをいくつか教えてください。

きたむら:やはり最初の回がバズったときの衝撃が一番ですが……。思い入れだと墓穴ちゃんが墓守くんのために夏バテ解消の料理を作ってあげる話ですね。墓守くんがまだそれまで「モブキャラ」だったのが、この瞬間にキャラクターになったな、という感触を得ました。作品の方向性もこの回で決まったように思います。

--ここで紹介させて頂いた、ふたりの大学時代の話への読者の反応について、ご感想をお願いします。

きたむら:共同生活を通じての他者理解・コミュニケーション・感謝の気持ちなどなど、いろいろな普遍的なことを物語内にちりばめたためか、自身を墓穴ちゃんたちに重ねて読んでくださった方がいつもより多いように感じました。説教めいたことを描いたつもりはないのですが、受け取った読者の方々が、自ずから何かを得たマンガになったのならば、作者として嬉しい限りです。

--第7巻の見どころはどんなところになるのか教えてください。

きたむら:これまで巻の後半には、何かしらドラマチックなことが起きていたのですが、7巻ではとにかく日常的な、ふたりのやりとりを映し出す一冊になっております。その中でも、お外にデートへ行く回は少し特別で、山口県の秋芳洞と秋吉台に取材をして描いた非日常なモードになってるので、こんなご時世だからこそ、彼らと一緒にお出でかけしている気分を味わって頂けたなら嬉しいです。

--ありがとうございました!

『ここほれ墓穴ちゃん』は、現在試し読みの特設ページで無料で見ることができます。きたむらさんによると、「このお話はあくまで前日譚なので、ご興味を以て頂けた方は是非本編、単行本を見て頂けますと嬉しいです!本編はちょっとえっちだったりたまに真面目だったりな墓穴ちゃんたちがたくさん見れますので、応援よろしくお願いします!」とのことなので、微笑ましい同棲生活の続きを見たいという人は要チェックです。

『ここほれ墓穴ちゃん』お試し読みページ
https://sample-books.kadokawa.co.jp/01/321810000706/ [リンク]

きたむらましゅうさん(Twitter)
https://twitter.com/mashuTHEKID [リンク]

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情報提供元:ガジェット通信
記事名:「「同棲」と「ふたり暮らし」は違う!? マンガ『ここほれ墓穴ちゃん』大学時代の前日譚がグッとくる話だった