VRをトレーニングに活用するメリットとして、実際の状況をあらかじめ体験することで実践的な知識を習得できる点が挙げられます。

とある英国企業が開発した教育用VRソリューションは、スタッフが現場に赴いた際により効率的に動けることを目指すもので、同VRソリューションを使用したユーザーの多くがそのメリットを認めています。


VRトレーニングで実践的な知識を学ぶ!建築コンサルタント企業の取り組み

このVRソリューションを開発したのは、英国にある建築コンサルタント企業のAirborne Environment Consultants(AEC)です。

AEC社は建築年数の建った建物のコンサルティングサービスを提供しており、おもにアスベストや、肺炎の原因となるレジオネラ菌などの対策を行っています。

英国のマンチェスターには、AEC社が設けた専用のトレーニング施設「Hazard House」が存在します。

この施設では、アスベストやレジオネラ菌が含まれる様々な建物のケースを、シミュレーションを通しておよそ180種類以上も学ぶことができます。

専用のトレーニング施設をVRで再現

このHazard HouseはAECが提供するスタッフのトレーニングに大きな効果を挙げています。そしてAEC社は今回、このHazard Houseと同じ環境をVRで再現し、研修者はVRデバイスを着けて手軽に研修を行うことができます。

このVRソリューションは一体型VRデバイスのOculus Goに対応しており、建物内の様々な危険個所を、まるで実際にその場にいるかのような感覚で体験できます。

AECはより実践的で、ユーザーの行動を伴うトレーニング手段の開発を重視しており、このVRソリューションは同社の目的に叶ったものと言えます。

VRトレーニングで、実際の状況により対応しやすくなる

このVRトレーニングでは、360度全方位を見渡しながら、あちこちに存在する危険個所をチェックできるので、実際のコンサルティング時にどのように動けばいいのかを直感的に把握できます。

AECの技術ディレクターであるBob Harris氏は

「VRソフトウェアは様々なスタイルでの学習を可能にする。研修者は様々なアプローチを通して情報に触れるので、こうしたクリエイティブな方法で彼らの知識をよりしっかりしたものにしたい」

と述べています。

また、AEC社のコマーシャル担当のDebbie Clare氏は

「この(VR)技術を試した人たちは、疑似的に再現された危険個所をあらかじめ見ておくことで、(実際のコンサルティング時に)危険個所をより見つけやすくなった」

と、その効果について言及しています。

VRを用いたトレーニングでは実践的な体験を通して学習できるので、様々な分野のトレーニングで大きな効果をもたらす技術として注目されています。



VRを用いた様々なトレーニング事例

現在、日本を含む世界各国でVRを用いたトレーニングが開発、実用化されています。

医療、建築、軍事などの様々な分野で活用されており、最近登場したVRトレーニングの例をいくつかご紹介します。

事故現場をVRで疑似的に体験、救急隊員向けVRトレーニング

災害や交通事故の現場に真っ先に駆け付ける救急隊員には臨機応変な判断が求められ、救急隊員のトレーニング用VRアプリが開発されています。

多くの被害者が発生した事故現場をVRで再現することで、より実際の事故現場に近い環境を疑似的に体験できます。

従来の、座学やシミュレーションによる訓練では、実践的な知識を得られなかったりコストがかかり過ぎるなどの問題がありましたが、VRを使うことで低コストで、かつ実践的な知識を学べます。

VRデバイスを被るだけで済むので、訓練者はより簡単に、かつ何度でもトレーニングを行えるというメリットがあります。

建築現場をVRで体験、安全性の向上を図る

また、日本の建築企業の積木製作は、建築現場での事故を防止するための教育用VRソリューション「安全体感VRトレーニング」を開発、販売しています。

新シリーズの「建築現場シリーズ」では、可搬式の作業台を使用した際の事故体験が可能で、実際に起こりうる事故をあらかじめVRで体験することで、作業員の注意力を喚起します。

この他、高所で作業する際の転落事故や、感電事故などを想定したソリューションも登場しており、建築業界においてもVRは理想的な教育ツールとして、普及が進んでいます。

まとめ

VRはトレーニングにうってつけのツールとして、様々な分野で活用が進んでいます。

今回ご紹介したのは、建築コンサルタント企業のスタッフ向けのVRソリューションで、実際の建物でどのように動けばいいのかをVRであらかじめ体験することで、より実践的なスキルを身に着けることができます。

こうした業務ではスタッフの経験や勘が重要になり、習得に時間がかかっていましたが、VRで実際の状況を手軽に体験できるようになれば、スキル習得にかかる時間が短縮できますね。

この他、建築や医療などにおいてもVRはメリットをもたらすツールとして、今後普及が見込まれます。

参考サイト:VRFocus
 









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情報提供元:VR Inside
記事名:「VRでより実践的な知識を!英国の建築コンサルティング企業の取り組み